2007年7月30日月曜日

ロゴ リニューアル

ロゴ画像リニューアルしました。作成 仰木香苗

2007年7月27日金曜日

fafa2007 企画にあたって(趣意書)

「福岡アートフェア・シミュレーション アルファ」企画趣旨

<大規模展覧会の氾濫>
1990年代より、大規模国際美術展が世界各地で開催されるようになった。
これにより各都市の知名度およびイメージアップ、地域文化への貢献、観光客誘致などのプラス面も見られるが、いっぽうでアーティストが「サーキット巡り」を余儀なくされ、自身が創る意志を持つ前に数年先まで予定が詰まってしまうという現象や、世界のどのアートイベントも同じような作家陣、作品を見るという事態に陥っている。
アーティストの消耗は激しく、経済的に苦しい状況は打開されないまま作品制作の自由度が奪われていっているという現状である。

<福岡の特徴>
福岡では、世界に先駆けた「福岡アジア美術トリエンナーレ」が1999年から開催されている(前身である福岡アジア美術展は1980年代から実施)。
後発の各地でのアートイベントに比べ、質が高く、先駆的であるにもかかわらず、規模が拡大されてゆかず対外的にも地元にも知名度がいま一つ上がらない。
また、福岡周辺は、公立美術館だけでなく民間のアートスペースの活動が活発であり、これは全国的に見ても地方都市では稀な現象である。
各スペースはアーティストの要望に沿った、自由度の高い企画を精力的に実施しているが、おおむね経済基盤が脆弱であり、少数の個人的な犠牲の上に成り立っているケースが多い。

<アートフェアの提案>
福岡アジア美術トリエンナーレなど福岡に既にあるイベントをグレードアップさせ、アーティストやアートスペース運営者など、いわゆる「アートの現場」に居るひとたちにとって、やりがいがあるイベントが開催できないだろうか。

将来的に大規模なアートフェスティバルへ拡大することを念頭におきながら、まずはアートスペース相互の連携をつくり、企画や制作の自由さを失わず、かつ経済的な流れを作り出すこと。

そのために、アートスペースそれぞれが自らのスペースを紹介しつつ、推薦作家を披露する、いわゆる「アートフェア」の開催を提案するものである。

<大規模イベントの必要性>
大規模イベントはもう氾濫しているにもかかわらず、なぜまたアートフェスなのか。

民間非営利組織「ミュージアム・シティ・プロジェクト」は1990年から2年おきに(ビエンナーレ形式)で都市のなかに現代美術を展開する「ミュージアム・シティ・天神」という企画をおこなってきた。
先駆的な国際美術展として評価されたが2000年まで、計6回開催され、いったん終了した。
そののちMCPは、アートセンター構想を軸に、アートを街にいかすプロジェクトとして、「天神芸術学校(アートスクール)」「アートバス」「冷泉藝館(期間限定アートセンター)」などを行ってきた。
これらにより、一定の成果は上がっているものの、大規模なフェスティバルイベントでないため、スタッフのスキルアップやシステムの問題解決、ヴァージョンアップが進まないという事態に陥っている。

<目指すのは規模そのものではなく、新たな表現を生み出す素地づくり>
単に経済的に大規模な企画を実施するという意味ではなく、アートに関わる様々な立場の人間、そして何より作り手と観客が楽しんで関わることができるイベントであることが肝要である。

このイベントの最終目的は、大規模イベントで経済力を招き入れることではなく、新しい出会いやシステムの形成により、ほかでは見たことがない、福岡独自の芸術表現が生み出されることにある。

若い世代が自分たちの未来や、芸術の可能性についてポジティブなイメージを描いてゆけること。
表現することに自信を持ち、広い世界とつながってゆくこと。
ある年齢になったら芸術をあきらめることがないよう、あらゆる世代/性別の作家が作品制作に挑戦でき、観客がそれを享受できること。
世界のスタンダードを身近に感じること。

いずれはジャンルを超えた拡がりになってゆくことも想定しつつ、まずは、地元・アート・民間スペース・自主企画実施者という点をキーワードに繋がりを創ってゆくことが、今回の目的である。

文責 宮本初音
(2007/1月原文作成、7月修正)

ロゴデザイン(案)


デザインは、会場構成アーティストと同じ、仰木香苗さんです。

fafa2007 企画概要(参加ご案内)

2007/9/18追記:最新情報をご確認ください
(2007/6月バージョン・fafa実行委員会)

福岡県立美術館 アートの現場 Vol. 21 (2007 秋)
「福岡アートフェア・シミュレーション アルファ」
参加ご案内

アートスペースやアートNPOなど、草の根のアート活動が活発な福岡。
今回の「アートフェア」試験版では、その福岡を中心に、
九州各地でユニークな企画を展開しているアートスペースと
それぞれの推薦作家の作品を紹介します。

つくり手のアーティスト、つなぎ手のディレクター、
そして受け手の鑑賞者、その三者が出会い、
ともに楽しみ交流することから新たな可能性を生み出す。
これがアートフェアの醍醐味です。

将来の本格的開催に向けて、アートの新しい経済システムを考える、
最初の一歩を踏み出します。
 

◎事業名:「福岡アートフェア・シミュレーション アルファ(α)」
 〜九州ネットワークの起点として〜
 ※略称(案) fafa2007(ふぁ〜ふぁ) 
 ※英語表記  Fukuoka Art Fair Simulation Alpha 2007 [fafa2007]

◎会期:平成19年10月28日(日)〜12月2日(日)(案)
 (休館日は施設規則に準ずる)
 ※プレスオープン 10月27日(土)午後 (案)
 ※設営 10月23日(火)〜26日(金) 4日間
 ※撤去 12月 3日(月)〜 4日(火) 2日間

◎会場:福岡県立美術館1F展示室

◎入場無料

◎運営組織/サポート
 主催:福岡アートフェア・シミュレーションα実行委員会、福岡県立美術館

 共催:(財)福岡県教育文化奨学財団

 助成:財団法人アサヒビール芸術文化財団(内定)

 後援:申請中

 協力:申請中

◎企画の特徴
 1) 福岡における「アートフェア」試験実施
  〜複数の組織やスペースが合同で大規模企画をおこなうこと。
  〜経済活動を視野に入れた活動(シミュレーションとして)

 2) 福岡及び近郊(主に福岡県内)のアートスペースの紹介、相互交流を図る
  〜アートスペースだけでなく、プロジェクト組織、大学研究室、NPOなどにも参加を募る

 3) 各スペースが推薦作家をプレゼンテーション
  〜地元作家を紹介、相互交流する機会とする

 4) 九州および東/東南アジア圏などを含めたネットワークの構築
  〜作家やキュレーターを通じたネットワーク強化

 5) 将来的に大規模な「アートフェスティバル」へと繋がる手がかりとしての開催
  〜ジャンルをまたいだ表現や活動が生まれる場所として


◎企画内容 案
<展示>
 福岡を中心とした九州各地のアートスペースの紹介。
 そのスペース推薦作家の作品公開。
 ★アートセンター的な仮想スペースを作る。
  会場構成アーティスト:仰木香苗
 ※約20のブース制作を想定

<イベント>
 アートフェア・シミュレーションとして、商談シミュレーションイベント等
 アーティストプレゼンテーションの実例講座。
 その他交流イベント、シンポジウム、トーク。

<関連事業> ※別事業(別会計、別主催)として実施
 1 福岡アートマップ作成
 2 各スペースを巡る「アート・リゾート・バスツアー」等 
 3 アートスクール、レクチャー等との連動
  例:「アートサポートふくおか」レクチャー

◎連絡先
  福岡県立美術館 学芸課 担当:川浪
   電話:092−715−3551
   福岡市中央区天神5−2−1 須崎公園内 〒810-0001
  専用ブログ [http://fafa2007.blogspot.com](本ブログ)
  連絡用メールアドレス fafa2007mail@yahoo.co.jp

fafa2007 実行委員会名簿

本企画は実行委員会主催にて開催されます。
※2007/6月時点での名簿です

福岡アートフェア・シミュレーションα実行委員会 名簿


<委 員>

会 長
 三瓶 寧夫  福岡県立美術館長

副会長
 後小路雅弘  九州大学人文科学研究院教授

委 員
 川浪 千鶴  福岡県立美術館 学芸課長
 仲野 照美  (株)イムズ マーケットプロモーション部 マネージャー

監 事
 澤田 俊夫  福岡県立美術館 総務課長
 古賀 弥生  アートサポートふくおか 代表


<事務局>

事務局員    
 兼丸 聡子  福岡県立美術館 総務課主事(会計責任者)
 魚里 洋一  福岡県立美術館 主任学芸員
 竹口 浩司  福岡県立美術館 学芸員
 宮本 初音  ミュージアム・シティ・プロジェクト、オハツ企画
 岩本 史緒  in-between ディレクター